GUNGUN裁判とは・・・

「未来への架け橋 」プロジェクト

「私は日本が好きだ。でも言うべきことは言う。今のままでは未来への橋は壊れてしまう。腐った土台の上に作ったものはダメになる」〜太平洋戦争韓国人犠牲者遺族会・金景錫(キム・ギョンソク)さん

雇用主=日本政府の責任を問う究極の戦後補償裁判

 2001年6月29日東京地裁へ元日本軍に徴用された在韓の軍人軍属の生存者と遺族252名が日本政府を相手取って起こした戦後補償裁判。靖国合祀取り消し、遺骨返還、未払い給与の返還などを求める。小泉首相の靖国参拝で、靖国合祀絶止要求が社会的に注目を浴びる。朝鮮半島から40万人が軍人軍属として徴用され、3万人が亡くなったとされる太平洋戦争。日本人には手厚く補償しながらも、旧植民地出身者に対しては一銭の補償もないばかりか生死確認すらせず、一方で侵略戦争賛美の靖国神社へは2万1181名を合祀している。この屈辱を「民族的人格権」から訴える。

「近くて近い国」になるために・・・
       
GUNGUN原告の三大要求

靖国合祀絶祀(取り消し)     

 靖国神社とは、「皇国のため殉死をいとわない」人間を育てるために作られた国家神道の軍事教育施設。日本国憲法で政教分離を定めたにも関わらず、厚生省(当時)が靖国に提供した名簿「祭神名票」によって合祀がされてきた。A級戦犯とともに旧植民地出身者が遺族に何の断りもなく合祀されている。合祀手続きは憲法違反であるとともに、被害は現在も続いている。

遺骨返還 

 厚生省(当時)は日本人に対しては遺骨収集のための予算を組み事業を行ってきたにも関わらず、「韓国人の遺骨は韓国政府が収集を」と平気で答える。遺骨は人格権の問題であり、時効の言い逃れは許さない。

未払い給与返還

 国は「日韓請求権協定及び法律144号で解決済み」と主張する。旧植民地出身軍人軍属の戦時中の給与や弔慰金などの手当ては、戦後本人や遺族に一片の通知もなく1951〜53年に東京法務局に一括して供託された。日韓会談ではその事実を意図的に隠蔽した。裁判で供託の違法性を明らかにする。

原告たちのこえ(全252名)

李永鎭(イ・ヨンジン)さん 「牛馬のような扱いで中国へ。未払い金の返還を!」
権水清(コン・スチョン)さん 「父が沖縄戦で戦死不明。生死確認を!」
金智坤(キム・チゴン)さん 「生きているのに靖国に合祀。迷惑このうえない!」
林西云(イム・ソウン)さん 「父は浮島丸で沈んだ上に靖国に合祀された。合祀をやめて!」
李英燦(イ・ヨンチャン)さん 「父の顔も知らない。写真と遺骨の返還を!」
金幸珍(キム・ヘンジン)さん 「ニューギニアの激戦を奇跡的に生還。未払い給与の返還を!」
李熙子(イ・ヒジャ)さん 「遺族に無断で父を靖国合祀。A級戦犯と一緒に祀られていると思うと屈辱的で夜も眠れない!」
羅鐵雄(ナ・チョルウン)さん 「父はBC級戦犯として巣鴨に収監。補償を!」
李洛鎭(イ・ナクジン)さん 「父が1945年9月にフィリピンで戦死。遺骨の調査を!」