在韓軍人軍属裁判を支援する会ニュースレター 「未来への架け橋」 NO.62 (2011.2.20発行) |
昨年ソウルでの太平洋戦争被害者補償推進協議会10周年集会で |
国の靖国合祀手続きを憲法(政教分離)違反と断罪! |
|||||||||||||||
新年も元気で幸せな年になりますように
李煕子(イ・ヒジャ)さん(太平洋戦争被害者補償推進協議会共同代表)より
岩淵宣輝さん(岩手・NPO太平洋戦史館会長理事)より | |||||||||||||||
韓国強制併合100年、日韓弁護士会が初の共同シンポジウム
パネルディスカッションは、@日本軍「慰安婦」問題、A強制連行・強制労働、Bその他の未解決な課題について、被害者、国会議員、弁護士らから報告・コメントが行われた。グングンの原告である李侖哉(イ・ユンジェ)さんも強制動員被害者の遺族として報告した。 |
|||||||||||||||
韓国人遺族の「遺骨と記録を!」の切実な声に応えるために(古川)
硫黄島戦没者21900人のうち少なくとも170人は朝鮮人
要するに遺骨収集をするための根拠は国会決議と閣議だけで、戦後66年を過ぎた今なお法律は存在しないのです。いかに遺骨調査への姿勢が消極的だったかがわかります。しかし消極的な対応を隠すために、厚労省はHPで次のように援護行政を紹介しています。「海外などからの戦没者の遺骨の御帰還は、昭和27年度から南方地域において始まりました。その後、平成3年度からは旧ソ連地域における抑留中死亡者について、更に平成6年度からはモンゴルにおける抑留中死亡者についても遺骨の御帰還が可能になりました。この結果、これまでに約32万柱の遺骨が御帰還し、陸海軍部隊や一般邦人の引揚者が持ち帰ったものを含めると、海外戦没者約240万人のうちの約半数(約126万柱)が御帰還しています。戦没者の遺骨が残されている地域には、相手国の事情や海没その他の自然条件等により御帰還ができない地域等が残されていますが、今後も現地政府などからの残存遺骨情報の収集に努め、そうした情報に基づき、遺骨の御帰還を実施することとしています。」と。そして戦没者遺骨のDNA鑑定状況(平成23年1月31日現在)として、平成22年度: 判明35件、否定52件、計87件という数字を紹介しています。
日韓の戦没者遺族の交流を深め政府への働きかけを強めよう
|
|||||||||||||||
在特会襲撃裁判を傍聴して(中田)
2月15日京都地裁で「在特会らによる朝鮮学校に対する襲撃事件裁判」(略称:朝鮮学校襲撃事件裁判)の第3回の口頭弁論が開かれました。ご存じのとおり、在日特権を許さない市民の会(以下在特会)は「在日韓国人・朝鮮人(以下、在日)問題を広く一般に提起し、在日を特権的に扱う、いわゆる在日特権を無くすこと」を目標に、特定の民族(在日コリアン)に対する人種差別・排除を目的として結成された団体です。2009年12月4日、この在特会と主権回復をめざす会約10名あまりが京都朝鮮第一初級学校を「襲撃」した事件の半年後の昨年6月28日、学校法人京都朝鮮学園を原告として、在特会と朝鮮学校を襲撃したメンバーに対して@
京都朝鮮第一初級学校周辺で、学校関係者らに対して面談を強要したり、拡声器を使用し、又は大声を上げるなどして、原告を非難、誹謗中傷するなどの演説シュプレヒコールをすること、原告を非難、誹謗中傷する内容のビラを配布すること、誹謗中傷するような文言を記載した旗や幟を掲げ、佇立、又は徘徊することの禁止。A在特会らが行った街宣等の行為により被った精神的・物理的損害に対して、また、仮処分決定を無視し、具体的な襲撃行為も含めた3回にわたる彼らの行為による精神的・物質的損害に対し各々1,000万円、合計3,000万円の支払いを求める民事訴訟が提起されました。
また、この裁判の代表世話人である板垣 竜太さん(同志社大学教員)はこの裁判が「人種差別撤廃と民族教育権の正当性――世界史的な意義のある裁判」であるとして「今回(の裁判)は、損害賠償に加えて、普遍的なことに触れていることが非常に重要だと思っています。一つ目は人種差別撤廃、二つ目は民族教育権です。この二つを正面から論じており、どちらも未だ実現されていないわけです。2009年12月4日の事件は明らかに人種主義であるわけですが、朝鮮学校襲撃事件は明らかに人種主義であり、それを規制する法律が日本には無い。また、朝鮮半島情勢に「高校無償化」が左右されたことに表れているように、民族教育権が保障されていない。それが法の場に出ていることに感動しました。これは、歴史的な課題に立ち向かう裁判だと思います。私は、歴史を三つの層に分けることができると考えています。第一に植民地支配のなかで培われた人種差別・人種主義がある。第二に、植民地支配が公式的には終わった後に冷戦が始まり、社会主義や「アカ」というものに対する嫌悪感が重なっていく。第三に、冷戦が終わりグローバル化の時代を迎え、アメリカを中心に「テロリスト」と名指せば何をしてもよいという現代的な差別がある。これら三つの層が全部出てきているのが本事件だと思います。その意味で、日本のみならず、世界史的な意義をもった裁判だと思います。今後も支援していきたいと考えています。」と述べておられます。在特会らの「人種主義」を克服するためにも過去清算・戦後補償が重要な課題であることを改めて認識させられた公判でした。 |
|||||||||||||||
ノー!ハプサ第18回口頭弁論報告
11月22日に開廷された第18回口頭弁論は、1時10分からの傍聴券抽選は、配布傍聴券88枚に対して傍聴希望者87人ということで、並んだ希望者は全員傍聴券を受け取ることが出来ました。その後、遅れてきた方もいらっしゃって、傍聴席は、満席で開廷されました。 李煕子さんのキムチづくり講習会(要予約:045-531-2814 FAX可) |
|||||||||||||||
『
帰還証言 ラーゲリから帰ったオールドボーイたち』 《前篇:満州からシベリアへ:70分》《後篇:シベリアから帰国:90分》 シベリア強制抑留体験を語る31人へのインタビューが坦々と続く映像記録。監督いしとびたまさんの疑問「60〜70万人もの人が、しかも青年達が満州からシベリアへどうやって連行されたのか?」が抑留者を訪ねるきっかけだったと。文字でなく体験者が語る映像からは、今ここで語り残さねばという思いが直接伝わってくる。「棄兵、棄民」等を詠んだ短歌が紹介される場面、帰国後「神社・仏閣には一度も手を合わさない」と吐き捨てるように語られる場面等、会場に共感の声がもれる場面が多数あった。後篇のシベリア体験は生々しい体験が積み重ねるように語られていく。GUNGUN原告の李炳柱さんも登場する。これをきっかけにシベリア抑留を知って欲しい価値ある映像だ。(木村) |
|||||||||||||||
GUNGUNインフォメーション |