在韓軍人軍属裁判を支援する会ニュースレター 「未来への架け橋」 NO.51 (2008.11.22発行) |
歴史NGO世界大会の靖国シンポで(10月10日、ソウル) |
植民地支配の総括の不在が生んだ靖国史観 |
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いよいよ証人尋問始まる!
いよいよ控訴審の最後、2回にわたる証人尋問が始まりました。10ヶ月ぶりの公開の弁論にもかかわらず多くの傍聴者が。昨年行われた1、2回目より多いくらいでした。
内海証言の核心は、日本の軍人軍属として徴兵徴用された方々が韓国・朝鮮人社会の中で戦後どのような苦痛を受けてきたか、靖国合祀がどう受け止められているかということにあります。「BC級戦犯者」や韓国での聞き取りを行ってきた内海さんならではの証言です。
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第8回草刈りボランティアツアー報告(木村) 故 金景錫(キム・ギョンソク)さんが、北海道をはじめ日本各地のお寺に残された朝鮮半島出身者の遺骨513体を、ここ春川に持ち帰り納骨堂を建てたのが1995年。2001年のGUNGUN裁判提訴の年に、この草刈りボランティアツアーを企画しました。日本人の良心を行動で示し、汗を流し、友好を深めようと始め、今年で8回目となります。
納骨堂の周囲には第1回の開催時に石積みした供養塔や、金景錫さんが生前最後の慰霊祭の際に参加者全員で積み上げた石塔が建っています。カメラを向けると、いつも笑って迎えて下さった金景錫さんのうれしそうな笑顔が目に浮かびます。その金景錫さんのお墓も同じ敷地内にあり、みんなできれいに草刈りをしました。
春川を後にした私たちは、バスでソウルのオリンピック公園へ向かいました。そこで開かれている「第2回歴史NGO世界大会」に合流するためです。到着後、既に始まっている「ヤスクニ反対共同行動韓国・台湾・日本・沖縄連帯ワークショップ」に参加しました。4地域から、矢野秀喜さん(共同行動日本事務局)、キル・ユニョン記者(ハンギョレ新聞文化部)、石原昌家教授(沖縄国際大学)、チワス・アリさん(高金素梅、台湾立法委員)、イ・ヘハク牧師(共同行動代表)とイ・ソクテ弁護士、内田雅敏弁護士、辻子実さん(靖国違憲訴訟事務局長)、イ・ヨンチェ恵泉女子園大学教授たちがが参加し、これまでの問題点と今後の課題についての討論が行われました。議論では、靖国合祀の問題点をわかりやすく市民に訴え、広めていく工夫の必要性が語られました。沖縄戦で避難壕から軍に追い出され、死亡し、靖国に合祀されている「乳児の英霊」など、「靖国の欺瞞性」を明らかにする映像が作れないか、また国連人権委員会への働きかけなど、今後の国際連帯運動への方向性も議論されました。夕食時には、参加各国の文化交流が行われ、映画「出草之歌」に登場する、台湾のグループが歌を披露したり、日本から参加した「月桃の花歌舞団」が歌やエイサーを披露し、大いに盛り上がりました。
翌日は、チワス・アリさんたち台湾の方々に同行して、ナヌムの家を訪問しました。ソウルから車で一時間あまり離れた地にあり、今まで訪ねる機会がなく、今回はじめて訪問できました。NGO大会参加の他の団体や、韓国内からの来訪が重なっていました。 |
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10月25日、龍谷大学で「韓国併合」100年市民ネットワーク設立の総会が開かれました。「韓国併合」100年を2年後に控えて、日本と朝鮮半島の真の友好と未来を切り開くために「反省と和解の市民宣言運動」を展開する。そのために、すでに展開されている多様な市民ネットワークの独自性を保ちながら、日本人と在日コリアン、日韓両国の市民運動・市民社会と広く連帯して展開していくための情報センターの機能を担うために設立したものです。
蓮池さんは、冒頭この集会で発言することには違和感もあるし、心配な点もあるがと断った上で拉致問題を北朝鮮が認め5人が帰国してから6年が経過したが、それ以上の進展がないのは、日本国家に責任があり怠慢のせいだと断罪。この集いとの接点は「人権問題」であるとの認識を以下のように明らかにしました。
韓国からは、ナヌムの家の元「慰安婦」李玉善さんが強制的にトラックに乗せられて連行されていった事実を訴えられ、「強制連行はなかった」という妄言に対する激しい憤りをぶつけられました。続いて、李熙子さんは、お父さんの生死の確認を日本政府に求める20年の活動のなかで、手に入れた資料をパワーポイントで説明していかれました。その中には、お父さんがどのような状況で戦死されたかを記述された文書など初めてわたしたちが目にするものもありました。誠意さえあれば、遺族のもとにもっと前に知らせることができたのにという思いがいっそう、強まりました。残念ながら、短い時間でしたので、意を尽くすことはできなかったと思います。 |
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10月6日の第7回口頭弁論には、2007年2月26日の提訴時に来日されましたが裁判には初参加となる朴壬善( パク・イムソン)
さんが参加されました。 |
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12月26日〜28日
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「あんにょん・サヨナラ」のスタッフ:難波幸治さんとチェ・セヨンさんが制作したBC級戦犯のドキュメンタリーが韓国の9チャンネルで放映されます。 |
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『キムはなぜ裁かれたのか 〜朝鮮人BC級戦犯の軌跡』
内海 愛子著 朝日選書 1500円+税 |
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GUNGUNインフォメーション |