在韓軍人軍属裁判を支援する会ニュースレター 「未来への架け橋」 NO.32 (2005.5.14発行) |
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加害者と被害者が向き合うことなしに未来はつくれない | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
4月13日、第16回口頭弁論
来日の原告・咸楊根(ハン・ヤンゴン)さんは50代前半。今まで来日した原告の中で一番若い原告です。咸楊根さんは、父の弟・咸百天さんを徴用により亡くしました。そして、今回の裁判とは直接関係ないが、父の兄も北海道の炭鉱に強制連行され、亡くしています。ところどころで涙を抑えきれない様子で、意見陳述を行いました。「健康な青年が連行され、紙切れ一枚になって無残な人生を終えました」「わが国の大統領は、『日本の態度は人類社会で共に追求すべき重要な価値に合わない』『侵略と加害を過去の栄光と思っている人たちと共にすることは世界的に不幸なこと』と言っています」と。今なお、両叔父の詳しいことはわからないのです。
これまで咸楊根さんは、厚生労働省で軍歴証明を取りよせています。しかしそこには、戦死場所が書かれていないのです。「請求がなかったから」という言い分が聞こえてきそう。戦死場所さえ遺族に積極的に知らせようとしない姿勢こそが問題なのです。戦争に動員しながらその後始末は全くといっていいほど行っていないのです。確認したところ、叔父さんは九州の門司から高雄(台湾)を経て、フィリピンへ向かう「豊岡丸」に乗船中、豊岡丸は米潜水艦の魚雷攻撃により沈没。戦死と認定されたというものでした。北海道に連行された伯父のことは別途調査することになりました。
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戦後60年の2005年、日韓市民が共同でドキュメンタリーを制作します。歴史認識問題で必ず登場する「靖国」をテーマにタイトルは「あんにょん・サヨナラ」。韓国側スタッフが4月のGUNGUN口頭弁論にあわせて来日し、撮影を行いました。次回来日取材は、5月19日から約10日間の予定。
【16日】 昼から神戸の湊川神社、阪神大震災のメモリアルパークを撮影。震災と戦災の違いはあるが、犠牲者を追悼するための無宗教施設。
【17日】 朝から箕面忠魂碑訴訟原告の古川佳子さんを取材。まず自宅で啓介さん(上のお兄さんで45年ビルマで戦死)と博さん(下のお兄さんで44年台湾沖に沈む)の写真や戦地からの手紙などを見せていただく。お母さんが書きとめた日記帳には「なぜ戦死の日、夢枕に子どもが立たなかったのか」嘆く悲痛な文字が。両親が移り住んだ淡路の川の土手に咲き誇っていた宵待ち草に母は「けいすけー、ひろしー、ご飯だよー」と呼びかけた。その宵待ち草が自宅の庭に今年も芽を出している。今年も母の命日の6月に咲くことだろう。
【加藤久美子さん】 |
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高橋哲哉著
『靖国問題』に出てくる「靖国神社忠魂史」を読む |
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「植民地支配」=根本的な問題清算こそが日本政府の義務
3月30日、大阪でも佛教大学の太田修さんを招いて日韓請求権問題の学習会を開催しました。 |
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韓国人遺骨収拾・シベリア等墓参事業に韓国人の参加拡大へ |
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『靖国問題 』 高橋哲哉著 ちくま新書 720円+税
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GUNGUNインフォメーション |