2025年12月19日

遺骨返還へ 厚労省・外務省交渉


  

 
  厚労省と外務省に要請書を手渡す
 
  北海道から参加した殿平さん
 まず「遺骨奉還宗教者市民連絡会」の竹内さんから発言。厚労省の前身である厚生省こそが朝鮮からの労務動員の責任省庁であり、産業報国会を作り労務統制を強化し労働を強制した責任者であることを糺した。その上で、朝鮮半島からの動員数や戦没者数、遺骨数などで厚労省が過去に発表後、数値の変更がない問題点等を指摘した。
 厚労省は平成5年11月に発表した動員数24万3992人以降、人数を変更することは考えていないと頑なな姿勢。
 次に浮島丸事件犠牲者の遺骨が安置される祐天寺の遺骨について追及したが、外務省は「一日も早い祖国へ返還すべきと考えるが具体的な内容や外交上のやりとりは明らかにできない」とこれまでの主張を繰り返した。また浮島丸文書については公文書館に移管予定だが開示請求に対応するために移管が遅れていると回答した。
 北海道から参加した殿平さんからは「北朝鮮にいる遺族と2019年に平壌でお会いした。来日の意向を持っている」と遺族の意志を伝えたが、回答は「今後適切に対応する」だった。

 後半は私たち「戦没者遺骨を家族の元へ連絡会」から厚労省、外務省の姿勢を糺した。
 これまで私たちが韓国人遺族とのDNA照合を求めても「日本人の鑑定のめどがついてから」と拒否し続けてきまた厚労省。日本人のめどがついた9月19日交渉では「韓国政府との返還のあり方や条件の調整が必要」と理由を変えて要求に背を向けた。その直前9月10日の厚労省社会援護局有識者会議資料には、日本軍が戦闘を展開した太平洋地域での収集方針が記載されている。
   【参照】 https://www.mhlw.go.jp/content/12100000/001560092.pdf
 たとえばタラワやペリリューなど朝鮮半島からの動員・戦没者が多い島々での収集も含まれており、今回の交渉で追及した。
 今回ものらりくらり答弁で、厚労省・外務省からは前回同様「韓国政府との返還のあり方や条件の調整が必要」の繰り返しだったが、今回の前進は、タラワとペリリューでの戦没者数のうちの朝鮮半島出身者の回答させたことである。
 タラワは、約4200人中、1000人(約24%)
 ペリリューは、約12000人中、500人(約4%)と回答した。
私たちの調べではタラワ6460中1200(19%)ペリリューは10000中550(5.5%)
なので、少し隔たりはあったが、調査し回答させたことに意義がある。今後、資料のすべての地域で朝鮮半島からの数を調査させ、相手に認識させることが大切であると確信した。

会場全員が唖然!

 会場全員が驚いたのは、「有識者会議資料にある、韓国内に残る日本人遺骨6500人」をめぐるやりとりだった。
 「その地域は?また今後、発見された際に韓国政府から返還してもらうために何らかの覚書が必要ではないか」という質問に対して厚労省担当者が「6000は海没椎骨。覚書は必要ない。なぜならば今まで発見された遺骨は問題なく韓国政府から返してもらっているから。条件を求められたことはない」という。(1970年257人、71年172人、92年2人、2003年1人、2016年1人の計433人)
 韓国から日本へは何の条件もなく遺骨を返してもらっていながら、逆の日本から韓国へはDNA鑑定を拒否し、返す努力もしていない。この不条理に全員が唖然とした。厚労省担当者はそのことに気づいているのかいないのか、得意げにこの数字を読み上げた。
 
 最後にラサール石井議員が「先日松代大本営跡へ行った。9か月で6キロ四方を掘った。朝鮮からの強制労働で、ダイナマイトで何人も死んでいる。木っ端みじんに吹き飛んだ骨を含む土の一部は霞が関の造成に使われている。私たちはその上で朝鮮の人を踏みつけて働いている。謝り方が悪いから問題が残る。遺骨のDNAを早急にやってほしい」と発言。交渉を終えた。