2023年10月13日

「韓日過去清算運動の記憶と展望」国際会議が開催(古川)



 
国際会議の模様  
 翌日10月13日は、植民地歴史博物館の向かい側にある韓国殉教福者修女会講堂で「韓日過去清算運動の記憶と展望」国際会議が開催された。

  「日本の過去清算の成果と課題」を矢野さんが発表。これまでの戦後補償裁判の歩み、大法院判決以降、安倍政権による介入によって作り出された「嫌韓」世論、尹錫悦政権による「3・6解決策」の問題点等をわかりやすく解説。「被告企業にとっては、解決策に基づく第三者弁済が進んでも、それで自らの債務(慰謝料)がなくなる訳ではなく、今度は財団が求償権を持つことになる。尹政権は求償権の行使は想定していないと言ったが、求償権の時効は10年、尹政権の任期が終わった後はどうなるか分からない」「強制動員という重大な人権侵害を解決するためには、@加害の事実を認め、A被害者に謝罪し、Bその証として償いのためのお金を支払い、C過ちを繰り返さぬための措置を講じる、これが不可欠。」と強調した。

  その後、チャン・ワニク弁護士をはじめ、原告の闘いを支えてきた日韓の方々がそれぞれの立場で展望を語られた。

上田さん「遺族とともに歩いてきた」 木村さん「遺族とつながりを大切に」 国際会議後みんなで記念撮影

 私たち「戦没者遺骨を家族のもとへ連絡会」から上田さんが、2010年の証言集会での遺族との出会いから始まる「記録」と「遺骨」を探し出す取り組みをGUNGUNニュースの写真を交えながら振り返り、今後は形見である「郵便貯金通帳」の返還を求める運動構築への決意を語った。
 
  またGUNGUNの木村さんは、遺族に寄り添ってきた運動を振り返った。これまでに亡くなったイム・ソウンさんやナム・ヨンジュさんたちとの交流やチェサに立ち会うことを通じて日本人、一市民として何ができるのかを語った。