2017年12月5、15日
沖縄戦住民遺族のDNA鑑定前進のために国会議員要請行動
現在、沖縄・魂魄の塔をはじめ、地域の慰霊塔の中に数多く(600を超える)遺骨が眠ったままで、DNA鑑定を通じて希望する家族の元へ返すことができる可能性があります。厚労省は手足の四肢骨をDNA鑑定の対象とする表明はしましたが、一方で片方の骨だけでは対象にしないなどのハードルを設けています。私たちも全ての骨片まで鑑定しろとは言いませんが、遺族にとって1本でも「父」「兄」「祖父」なのです。この日は、遺族に納得のいく基準を設ける必要があることを中心に国会議員への働きかけを行い、3人の議員本人や秘書と長時間意見交流することができました。白眞勲議員からは「遺骨は必ず委員会で議論したい。600体が目の前にあってなぜやらないのか、しつこく追及するので待っていてほしい」と今後も遺骨問題の追及を約束いただきました。
一方、遺骨の判別方法として、「安定同位体」による鑑定が有効であることが判明してきました。「安定同位体鑑定」とは、遺骨の炭素、ストロンチウムなどの元素(同位体)を調べれば、幼少期に摂取した水などによって、出身地がかなりの高確率で特定できるという性質を利用して、フィリピン現地人骨混入事件での遺骨判定で使用されている鑑定です。これを利用すれば、「沖縄出身者」や「朝鮮半島出身者」が判別できることになります。個人まで特定できなくても、すべて千鳥ヶ淵に納骨されてきた状況を変える展望があります。 来年2月頃には国会内集会を開催する予定です。当面、沖縄で先行例を作る努力をし、その後いよいよ韓国人遺族の声に応えるため、日韓両政府を突き動かすための運動を展開したいと考えています。引き続きご支援ください。 |