関西で李煕子さん、南英珠さんの
前日、私の家に到着したヒジャさんヨンジュさんのトランクは韓国からの食材がぎっしり詰め込まれていた。トッポッキ、チャプチェ、すりおろしニンニク、生姜、2種類のネギ、ほうれん草、コチジャン、唐辛子、ごま油、魚醤、ケチャップ、水あめ等調味料、太い胡瓜から人参まで。トランクから食材が取りだされる度に歓声があがり、写真に収めた。韓国からの食材と、塩漬けした白菜、千切り大根3本分、人参、玉ねぎ、胡瓜 等日本の食材を会場まで運びキムチ教室が始まった。ちなみに日本の食材は関西以西の物にこだわり、数日かけて店を回り探し求めた。 予定の料理は、キムチと鶏がゆ、チャプチェだったが、トッポッキも加わり、オイ(胡瓜)キムチは韓国・日本産混合。参加者全員が調理室に入りきらず、ポイントのみ全員が集まり確認してもらうことになった。テーブルには、美味しそうな料理が大皿に山盛りとなり「お腹いっぱい」と言いながらも次々おかわり。食後は甘い韓国コーヒーと、京都の久米さん持参のヨモギ餅までいただいた。そのまま交流会に入り、自己紹介ではヒジャさんとの出会いの話、ヨンジュさんとニューギニアに関わる話に盛り上がった。ニューギニア遺族の阪本さんをはじめ、皆さんが忙しい中駆けつけて下さった。 植民地歴史博物館オープンへの思いを交流 ヒジャさんは今、植民地歴史博物館建設に力を注がれている。挨拶でヒジャさんは、「6月沖縄で行われる恨之碑の集会に向けてパンフレットを準備している。戦時中、慶尚北道から3000人が沖縄戦に動員されている。姜仁昌さん徐正福さんの二人が生きている間に資料を作って講演会とかやればよかった。遅くなったが慶尚北道の学校に配りたい。日本で多くの戦後補償裁判が闘われたが、苦しんでいる人に会うことが大事。博物館は来年の春、遅くとも来年中に開所したい。展示物は、尹貞玉さんから寄贈を受けた従軍慰安婦に関する資料、東京靖国訴訟の辻子実さんから寄贈を受けた靖国神社関連資料が含まれる。今日の様な食文化交流ができるような空間が欲しいと考えている」と。歴史博物館と聞き、貴重な資料が集められる意義ある活動だとは考えていたが、ヒジャさんの話しを聞くうち、韓国と日本の市民レベルの交流の歴史も展示の内容に入る、更に来館者の交流の場も作ると聞き、単なる資料見学のための場所ではないこと、今までの交流、活動の歴史が刻まれ更に未来に引き継がれる交流が生まれる場所なんだとわかった。朴クネ、安倍がどんな政治を行おうと、市民の連帯の力に勝てるはずがない。そんな力をためる場になるだろうと思いワクワクする。 終了後、ヒジャさんから、キムチ教室は合格と言ってもらえた。何より初参加の方も含めて楽しい時が持てたことがよかった。一方、秋に韓国遺族達と一緒に江華島への旅をしようとヒジャさんから提案があった。今後も継続した交流が国境を越え、私たちの求める平和な社会を築いていくことは確かだ。
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