2005年10月20日(東京)22日(大阪)
「あんにょん・サヨナラ」完成発表上映会
10月20日「あんにょん・サヨナラ」東京上映会
前日台湾の映画祭に出席し、小泉の靖国参拝への抗議声明(台湾、日本、沖縄、そして、韓国の4カ国地域)を発した李熙子さんも合流し、「あんにょん・サヨナラ」上映が行われました。鑑賞者は会場にあふれるばかりで、107分の映画にもかかわらず、途中退席者は一人もいず、映像に見入っていました。加藤共同監督、サポート役の古川事務局長に続いて登場した李熙子さんは、中国南部で戦死した父のことを思ったのか、一瞬声を詰まらせながら「日本政府は一切知らせてこなかった。これがどんなに遺族にとって大変なことか分かっていない。」「父の名を靖国神社から取り消すまで闘う。一人でも多くの方が支えて欲しい。」と訴えました。(御園生)
『アンニョン・さよなら』を観て
小泉首相靖国参拝違憲アジア訴訟団 山内小夜子さん
8月のプレ上映に続き、10月22日の大阪上映会も参観させてもらいました。釜山映画祭では、ドキュメンタリー特別大賞を受賞!やったぁー!
とりわけ心に残ったのは、李熙子さんのお父様が亡くなられた中国・柳州での号泣です。現地に着き、車から降りて、お父様の姿を追うようにカメラを構える熙子さん。やがて、その場が亡くなれた場所とわかると、地の底から悲しみが立ち上がり、「アボジ」と呼びながら、泣き崩れられました。もう一つは、靖国神社にお二人の兄の合祀取消に行かれた時の古川佳子さんの「兄が愛おしいからこそ、靖国にはいてほしくないのです。」という言葉。そして、古川雅基さんが、南京の遺骨館にある子どもの遺骨に向かって、「ごめんね、ごめんね」とつぶやかれた言葉が、心に残っています。
翌日の団結まつりで |
上映後の挨拶で、李熙子さんは、「この活動を初めて17年かかってやっと映画が完成しました。」そして、「すべてをさらけ出してしまって、力が抜けてしまった」とも語られました。その反対に、私は、この映画から、どんな力にも負けないような、柔らかなモノを届けられたように思います。私は、これほど死を悲しみ、亡くした身内を愛おしんできたかと、問われます。靖国に祀られ、敬意や感謝で、大切な人を愛おしむことも、その死を悲しむ力も奪われてしまっているのではないかと考えさせられました。各地で上映会が実現することを祈っています。
ともかく、心から「見てください」と薦められる映画です。上映活動がんばりましょう。