「あんにょん・サヨナラ」(8・15版)」の試写会を開催! 8月14日東京・15日大阪・16日ソウル


 
 

ナレーション録音(ソウル)

 8月14日、東京の星陵会館で、日韓共同ドキュメンタリー「あんにょん・サヨナラ」(8・15版)の記者発表と試写会、レセプションが行われました。
 李熙子さんと古川はその2日前にソウルでナレーション録音。14日は靖国で写真撮影。絵馬に「今すぐ合祀を取り下げよ」と書いてさげる。その後14日当日の朝6時までかかった編集作業を終えた金テイル監督が、自らテープを持って来日しました。金テイル監督は、「いろんな壁もあったが、この作品づくりを通じて、未来に向けた日韓市民の友好関係が築けたと思う」「私は皆さんの心を盗む泥棒になりたいと思いながら、この作品を完成させた」と挨拶。大きな共感を呼びました。

記者会見と試写会(14日・東京)

レセプション後に乾杯

 作品は9月末完成予定で、すでに10月の山形国際ドキュメンタリー映画祭、釜山国際映画祭に出品されることが決定しています。10月には東京、大阪をはじめ全国で上映運動を開始していきたいと思っています。ぜひ「自分の地域で上映したい」という方はお知らせください。(連絡先:情報工房スピリトン 03-3403-1902) また引き続き、サポーターを募集していますので、記念すべき事業へのご支援をよろしくお願いします。(古川)

大阪試写会報告(大幸)
 大阪の試写会は、「アジアを共に生きるための戦後60年集会」(主催:同実行委員会)の6つの分科会の中の第3分科会で上映されました。観客数は、およそ250名。上映が終わると拍手が自然におこりました。ヒジャさんにかけより話しかける女性の姿もありました。アンケートを見ると沖縄や愛知県からの参加者もあり、この映画に寄せる期待の高さを伺わせました。「教材として使いたい」「町内会で上映したい」などの声も寄せられています。翌日の新聞では「靖国神社に二十万人」の文字。「戦争で死んだ人を追悼して何が悪い」という声が一段と大きくなるような不気味さを感じざるを得ません。わずか半年の制作期間で仕上げたので字幕の誤字や場面の説明不足などの指摘などもありますが、皆さんの声を届けてよりよいものにこれから仕上げて行くことになります。みなさんの、一層の支援をよろしくお願いします。


上映後のアンケート感想から(抜粋)

キム・テイル監督(右)と
イ・ヒジャさん(左)が挨拶
(15日・大阪試写会)

○今まで、テレビなどを見て知っているような気がしていましたが、ほとんど何も実状を知らないことがわかりました。感情に訴えかけられ、心が動くドキュメンタリーで、私はもっと知り、考えていかなければならないことに気づかされました。(21歳女性)

○映画で語られる言葉の一つ一つがとても重く、深く考えさせられました。特に、南京虐殺についての「10万ならちがいますか。3万でも大虐殺でしょう」という言葉や「国のために死んだ人を国が追悼して何が悪いのかという人たちをどう説得していくのか。大変むずかしいです」といった言葉が非常に心に残りました。(36歳男性)

○とても良い映画ですが、時間を短くすることが問題ですね。右翼の発言はとても効果的ですが、繰り返されているので、中だるみを感じます。最後の方の日本の運動の紹介は、とってつけたようで、唐突な感じがします。(56歳男性)

○韓国の人々の思いと日本の戦争に反対する人たちの現在の運動とのからみがよく描けていたと思います。ヒジャさんの恨がはらしきれないまでも、日々の運動する人たちとの出会いの中で心がほぐれてきたという意味のことをいわれていたところは、ホッとします。若い人たち、特に教師に見せたいです。(57歳女性)

○内容はとてもよかったが、「靖国問題」をあまり理解していない者にはどこまで伝わるかと思いました。焦点を「靖国」にしぼれたらと思った。(43歳男性)

○李さんと古川さんのナレーションはよかった。2人のストーリー以外の細かいできごと、伝えたいことが多くて、少々散漫になった感じがする。90分くらいにするとしまるのではないか。加害者は被害者の声を聞いて加害を知る(と、いったかな)という言葉がすとんと心におちました。右翼のエピソード、南京の出会いは意味があると感じます。(40歳女性)

○私は、今まで戦争問題をしっかりと考えたことはありませんでしたが、こんなに怒りや悲しみを抱える人がいる事実を知り、なんとも言葉にできない、憤りのような物を感じます。被害者に寄り添って行動する方たちに涙がでました。私にできることを探したいです。(22歳女性)

○韓国に興味を持つようになってから、少しずつ日本とアジアの関係をべんきょうを始めました。歴史の問題はそれぞれに意見があって事実をきちんと把握するのは難しいですが、お互いよりそう気持ちがあれば、平和な世界をつくることができるかもしれないと、この映画を見て感じました。(10代女性)

○靖国神社については、ほとんど知らなかったので、いい勉強になりました。中国、韓国、日本がより近い国になり、世界平和の道をすすむためには、日本人が加害者として行ったことに対して謝罪することは、絶対必要と強く思いました。イ・ヒジャ最後に言われた遺族の許可なく合祀したこと(1959年?)を、映画に入れて欲しい。 <52歳女性>